2013/03/14

西葛西のレカで太らない方法


西葛西~葛西周辺(江戸川区も含む)にはインド人のコミュニティーでもあるのでしょうか。

非常に多くの本格インドカレー屋さんが点在しています。

カレー好きな友人から「西葛西に面白い店があるよ」と進められて、さっそく訪問してみましたが、「面白い店」という表現を使うときって、得てして美味しくも無いし不味くも無い時だよなと・・・。


西葛西という駅自体、まったく詳しくないのですが、そんな私をさらに不安にさせる「駅から徒歩7分」程度の距離。
お店はURのマンション1Fにあるそうなので、比較的大きな建物を目指して歩きました。


駅から少し離れているにも関わらず飲食店多し。
これには少し面喰いました。

目の前にはファストファッション「GU」もあるし、ほんとにこの周辺に住んでいる方への「衣・食・住」」関連のお店が多いです。


そんな中で、どこかのお店を居抜きしたとしか思えない店頭。
力強い明朝体で書かれた「印度家庭料理」という文字。

外観からは本格的なカレー店というよりは、なんちゃって印度料理店の第一印象が強いです。


さっそく引き戸をあけて店内へ。

時刻は11:30、私以外にお客はおらず、店内には音楽も流れてないので静まり返ってます。

どれがメニューなのかはよく分からないけれど、中央のカウンターに「今日の作れる料理」的なメニューが手描きで書かれた紙がありましたので、これと写真入りのメニューを見比べて注文しました。


そのカウンターにぶら下げられていたメニューで目を引いたのは「ここでしか味わえない本格的なチキンビリヤニ」というフレーズ。


店頭と店内は地味なのに、料理だけは自画自賛ですか?!

でもこちらのお店、従業員の方が非常に真面目そうな感じに見えるし、接客態度からしても控えめ。
そんな真面目で気弱そうな店員さんがパワーポイントを操作してカラフルな自画自賛チラシを作るわけがない。
きっとお店をオープンする時に、出店経験のあるインド人か、または日本人のマーケティングが「下手くそな誰か」のアドバイスを受けて作ったのでしょう(もしくは作って無理やり貼らされた)。


自信があればそんなことしなくても集客できるし、君たちならその素朴さでディープなインド料理ファンが駆けつけるよ。

駅からの距離、自宅からの遠さを考慮し「もう再訪は無いかもしれない」ので、人気のランチセットを3種注文してみました。

●チキンビリヤニ・・・1000円(4時間炊きこんだチキンビリヤニらしい)
●セット中・・・500円(チャパティーとカレー1種:ダルカレーにしました)
●ミサル・パウ・・・500円(パンとカレー?スープ?のようなセット)

特に際下段のミサル・パウは、動画サイトや旅行ブログなど、現地系の方々が路上で食べているものに似ていたのでついつい注文。
ナンやチャパティーじゃなくて、普通のパンで頂くランチです。

出来上がるまでに15分程度かかるそうなので、お店をいったん出て、道路を挟んで反対側にあるインド雑貨ショップをのぞいてみました。
見た事も無いような調味料や菓子、揚げられる前のパパドなどが販売されていましたので、興味のある方はどうぞ。
(レカさんとは関係ないとは思いますが数枚写真をUPしておきます)


戻るとほどなくして全3種のランチが完成。

料理も「ほぉ」という感想ながら、関心は「銀製プレート」の方。
どこで買ってきたの?!この容器・・・。
むか~しの学食か社員食堂で使っていたようなレトロなトレイだと思いませんか・・・。


さて、まずミサル・パウですが、パンが写真と違うでないの!
メニューの写真では四角いコッペパンのような感じだったのに、出てきたのは明らかに日本の食パンをトースターで焼いたもの。
添えられているカレーのようなスープは油がかなり浮いていて、どうなんだろう・・・・食べて大丈夫なのか?!みたいな感じ。


ためしに食パンにスープと、トッピングと思われるレッドチリ、玉ねぎをのせ、サンドウィッチ風にしてみました。
すると、けっこうイケる(笑)。

レッドチリがアクセントになってるんでしょうね、少し辛みがあり、スープの脂が食パンにしっかり染み込んで「肉なしのホットドック」のような感じになってるんです。


続いて「セット中」。

そもそも料理の名前が「セット中」って・・・。

選んだカレーはダルパラク。
小さい全粒粉のチャパティーが約2枚分添えられており、とっても優しい味。
ほとんど味が無いです、このダルパラク。
たぶん毎日食べられる味にするには、ここまで淡味にする必要があるのでしょうね。


そして最後にチキンビリヤニ。
盛りは約1人前で、他店のように明らかに2人前!みたいな大盛りではありませんから安心しました。
また、ライタの量が多いのも嬉しい限り。

写真では盛りが大きく見えますけど、中に大きな骨なしチキンが2ピース入っているので、バスマティライス自体はさほど多くはないのです。

けっこうスパイスが効いているし、しっかり炊きこまれているので、パラパラ状態のビリヤニ。
アーンドラダイニングやダバインディアほどのレベルではないものの、同じ西葛西の和印度のビリヤニと比較すると、こちらの方が私の口には合いました。


せっかく3種類のランチを注文したので色々アレンジも試してみる事に。

ミサル・パウの食パンにダルパラクを混ぜたり、ビリヤニにダルパラクをかけたり、ミサル・パウのスープをかけたりと。

まぁ全部混ぜてもOKなのがインド料理の特徴。


味は正直疑問符ですが、そもそも毎日食べられる料理って美味しさよりは体に優しい淡味でなければならないので、記憶に残らない程度の味付けになるのでしょうね。

そういう意味では、印度家庭料理というコンセプトはしっかりキャッチしていると思っています。


塩味も薄く、ベジとノンベジが選択できるのも嬉しいところ。

場所柄、再訪は無いだろうな・・・
お店を出た後はそんな感想でしたが、西葛西駅に着いたころには、なぜかあのミサル・パウや味の薄いダルパラクがまた食べたくなってしまった・・・。

料理の種類は多くはないけれど、たまに食べたくなる優しい味のレストランという感想です。

魯山人が「最も美味しいものは?」と尋ねられたとき、素朴でシンプルな「納豆茶漬け」と答えたように、インド料理を食べ歩いて食べ歩いて、食べ歩きマスターと化した方には、案外こういう淡味なお店が安心するのかもしれないな、そんな感想も同時に受けました。

私自身はまだまだ経験が薄く、インド料理のなんたるかも分からぬゆえ、しばらく他店巡りでの修行が必要ですが。

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